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第32回大会期 【第二回中央委員会アピール】 一人ひとりが人間として大切にされる教育を 2006年10月26日 日本民主青年同盟中央委員会 「成績ごとにクラスが決められ、つらくて学校に行けなくなった」「何でも人と比べてしまい、自分に自信がもてない」――競争教育のもとで不安をいだき、傷つけられたこんな経験は、だれにでもあるのではないでしょうか。いじめや学校の「荒れ」も身近なできごとです。「お金がなくて進学できない」と、高学費に泣く高校生や学生も増えつづけています。 いま、「一人ひとりが人間として大切にされる教育を」という願いは切実です。 切実な願いをふみにじる教育基本法改定案 ところが、政府がすすめようとしている教育基本法の改定案には、こうした切実な願いにこたえる中身はまったくありません。あるのは、国の権限を強めて教育内容に国が際限なく口出しできるようにしたり、「愛国心」などの徳目を法律に書き込んで教えこもうという内容です。 安倍首相がかかげる「教育再生」プランをみると、大変な問題がうきぼりになります。“全国いっせい学力テストをやって結果を公表し、点数で序列をつける”“学校選択制をひろげて学校ごとに競争させ、「勝ち組」の学校には予算をふやし、「負け組」の予算はへらす。場合によっては学校そのものをつぶしてしまう”“学校や先生、子どもたちを監督するために国に監督官をおく”――今でさえひどい競争なのに、このうえさらに競争をあおりたて、「勝ち組」「負け組」にふるいわけようというのです。 安倍首相は、イギリスでの教育改革を参考にしたと言っていますが、イギリスでは、義務教育修了前に学校を去る子どもが8%、不登校は毎年100万人以上にのぼるなど、深刻な状況をうみだしています。 教育基本法が改定され、国から一方的に「プラン」が押しつけられたら、学校は、学ぶよろこびや希望をいっそう奪われた、殺伐とした場になってしまいます。 「愛国心」などの徳目を法律に書き込んで教えこむことも問題です。国会では、愛国心をABC評価する通知表の存在が明らかになり、大きな批判をあびました。日の丸・君が代をおしつけ、従わない先生たちを処分した問題では、東京地裁が、これを違憲・違法とする判決をくだしました。国が、子どもたちの「心」に土足でふみこんで「愛」を強制するなど、あってはならないことです。 教育基本法をいかし、誰もが人間らしく成長できる教育に 「教育の改革」をいうなら、なによりも、いま学校生活を送っている子どもや若者の声に耳をかたむけることが大切です。 「点数だけで判断しないで」「学びたいという気持ちを大切にしてほしい」――誰もが人間らしく成長したいと願っています。その思いにこたえるうえで、教育基本法には大事な原則がしるしてあります。 まず、教育の目的を、一人ひとりの「人格の完成」(第一条)にこそあると定めています。一人ひとりの個性や能力を大切にし、誰もが人間らしく成長できる教育をめざすべきであって、政治の都合などで左右されては絶対にいけない、ということです。この立場なら、子どもの声をまっすぐに受けとめられるし、いじめや学校の「荒れ」などにも前向きにとりくめます。 政府の役割を、学ぶための条件をととのえることに限っていることもだいじなことです。教育基本法第3条は、誰もがお金の心配なく学べるように、「教育の機会均等」を保障したり、奨学金制度を充実させる政府の責任を明確にしています。 フィンランドでは、日本の教育基本法を参考にして改革をすすめ、子どもたちが生きいき学び成長しています。成績でのクラスわけをやめるなど競争主義をいっそうし、どの子もわかるまで学べるようになりました。20人学級があたり前で、大学をふくめて学費はすべて無償です。国際的な学力調査では、連続して「世界一」になりました。 平和や民主主義など、日本の進路がかかっています なぜ政府・与党は、教育基本法をつくりかえようとしているのでしょうか。 教育基本法の改定は、憲法を変えて「海外で戦争する国」づくりと一体のものです。「愛国心」は、戦争する国に忠誠をちかえ、というものにほかなりません。また、弱肉強食の競争社会で、「負け組」になっても黙って働けるように、小さいころから「勝ち組」「負け組」にふりわけて順応させようというのです。こうした国策にしたがう人間をつくることに、改定のねらいがあります。 そもそも教育基本法は、若者を戦争と侵略に駆りたてた痛苦の反省のうえに、一人ひとりの人間らしい成長と、平和や人権、民主主義など憲法の理想の実現をめざすものとしてつくられました。この改悪をゆるさないことは、子どもの成長とともに、日本の平和と民主主義のかかった重要な課題です。 交流と学習をひろげ、改悪をやめさせよう いま各地で、教育基本法の改定を許さないとりくみがひろがっています。8月には、高校生たちが全国から声をあつめ、文部科学省や各政党に要請しました。各地の「教育基本法改悪反対」の集会には、教育基本法を守ろうと広範な青年・市民が集まっています。いまの教育について、切実な思いをつのらせている私たちが声をあげることは、世論と運動をひろげ、改悪をやめさせる大きな力になります。 一人ひとりの思いを大切にして、知恵をだしあい、とりくみを広げましょう。
一、教育への思いを語り合い、教育基本法を学ぶ場を、身近なところから無数にひろげよう。 一、一言カードやチラシ、署名、メールなどで宣伝・対話し、たくさんの人に知らせよう。 一、全国からの声や署名をあつめ国会に届けよう。11月17日におこなう国会要請を成功させよう。
以 上 |
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(C)日本民主青年同盟 |
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