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学習のページ
■今国会での成立がねらわれている改憲手続き法案。憲法改悪のうごきと、どのような関係があるのでしょうか。日本共産党衆議院議員の笠井亮さんに、法案の目的と問題点について聞きました。(民青新聞2月26日付)。
■先日はじまった通常国会では、日本国憲法をかえる改憲手続き法案が、大きな焦点の一つになっています。憲法96条にもとづくとする改憲の手続きに関する法案です。 一昨年9月、衆議院に特別委員会が日本共産党の反対を押しきってつくられ、昨年5月、自民・公明の与党、民主党がそれぞれ案を提出し、審議が継続されています。二つの案を修正合意して一本化する方向でうごきながら、与党側は単独で強行することもちらつかせるなど、事態は緊迫しています。 この改憲手続き法案は、なんのために、なぜいま、だされたのかが一番の問題です。 改憲をねらう自民・公明、民主の各党は「憲法を決めるのは国民。そのために改憲手続き法が必要」「憲法をかえることとは無関係に公正・中立なルールをつくるもの」といってきました。しかし、憲法が施行されてから60年間、改憲手続き法がなかったのは、国民が憲法改正を望まなかったから、必要としなかったのです。 この議論には安倍首相自身がはっきり答えをだしてくれました。安倍首相は年頭におこなわれた記者会見で「私の内閣で改憲をめざす。参議院選挙の争点にする」とのべ、「そのために改憲手続き法の今国会での成立をつよく期待する」と明言しました。国会答弁でも、9条が改憲の対象だといいました。そして、9条をかえて、イラク戦争のような戦争を米軍といっしょになってたたかう――「海外で戦争をする国」にかえることをねらっています。
■改憲手続き法案の中身も、憲法をかえたい人たちが改憲案を通しやすくするために、不公正で反民主的なしくみになっています。 最大の問題は、憲法改正の国民投票をする場合、投票が成立する投票率の最低ラインがないことです。たとえば投票率が有権者の5割だった場合、その過半数の賛成で改憲が成立することになります。そうすると有権者の2割台の賛成で、改憲案がとおってしまうことにもなりかねないのです。国のおおもとにかかわる憲法について投票するのに、国民の意思をくみつくすどころか、少数の賛成で憲法をかえられるのです。ここが一番の問題です。 提案した議員は、「最低投票率を決めると、ボイコット運動をひき起こす」「改憲のテーマによっては高い投票率が期待できない」というわけです。しかし、これはどちらも改憲派の都合でしかなく、少数の国民の賛成で改憲案が承認されかねないという問題を合理化する理由にはなりません。しかも、この法案を提案している政党はそれぞれ憲法改憲を明確に主張しています。自民党は新憲法草案を発表、公明党は「加憲」といって憲法改悪を打ちだす、民主党も「憲法提言」をだしています。いずれも国民にとって大テーマである9条に焦点を当てています。「高い投票率を期待できない」などというのは、まったくの口実にすぎないのはあきらかです。
■また、法案では400万人いる公務員、130万人いる教員が国民投票で運動することを禁止するとしています。国民投票で憲法をかえる場合、国民すべてが主人公として、自由に意見を表明して、運動するなかで結論をだすべきものです。しかし、その運動に規制をくわえ、萎縮させようというのです。公務員は、憲法を守ることを誓って仕事につき、憲法にかかわりの深い仕事をしています。そういう人たちが自由に意見をいえないのはきわめて異常です。 さらに、国民投票の運動に関連してテレビ、ラジオ、新聞などを使った広告、CMの問題があります。両法案では改憲賛成派、反対派それぞれの政党の所属議員数に応じて、無料で広告を提供するとなっていました。このやり方で新聞広告を例にとると、現在の国会議席数で配分すれば、改憲賛成派に95・7%、反対派には4・3%の紙面しか提供されません。テレビの一時間CMの場合、改憲派は57分3秒、反対派は2分57秒。改憲派に圧倒的に有利な宣伝ができるのです。これは私たちの国会での追及と、国民みなさんのつよい批判を受け、議員数に関係なく賛成、反対を平等にあつかうという修正を余儀なくされました。いかに改憲派にとって都合のいい反民主的なものであったかを証明するものです。 さらに有料広告の問題があります。有料CMをだす場合、資金力をもつ団体が有利なのは当然です。とくにいま、財界の日本経団連が改憲を明確に打ちだしているもとで、有名タレントなどもつかった圧倒的な改憲キャンペーンがなされるということにもなりかねません。 このように改憲手続き法案は、改憲派に有利な内容となっています。
国民の世論と日本共産党の前進で
■いま自民・公明の与党と民主党は、憲法施行60年をむかえることし5月3日の憲法記念日までに、手続き法の成立をねらっています。「5月3日の成立」は昨年の国会で民主党議員がいいだし、これを自民・公明が歓迎したのです。また民主党は、党憲法調査会長の枝野幸男氏が「投票法案は(憲法)本体の『トライアル』(試行)」(「毎日」1月1日付)とのべるなど、改憲手続きづくりで、自民、公明、民主の関係をより強化して、「本丸」である改憲案づくりにすすもうとしています。 しかし、改憲派にとってもことは簡単ではありません。国会では改憲派が多数でも、国民のなかでは、改憲手続き法の成立を望む声は多数ではありません。 改憲手続き法の議論がはじまってから1年5カ月たちました。特別委員会では、改憲派が圧倒的な多数を占めるにもかかわらず、まだ成立できないのです。 それは何より「憲法守れ」という国民の世論のひろがりがあるからです。全国で「九条の会」が6千をこえ、青年のみなさんのなかでも、憲法守れの運動がひろがっています。改憲派はこの国民の声を恐れています。改憲手続き法案を廃案に追い込む力は、改憲につながるうごきを許さずに、憲法9条守れという世論と運動をひろげることです。 もう一つは、国会のなかでの日本共産党の存在です。そのことは特別委員会の中山太郎委員長が、私に「共産党さえいなければ、もっと早く成立できたのに」ともらしたほどです。この力を、今度のいっせい地方選挙、参議院選挙で、さらに前進させていただきたい。そして、みなさんとごいっしょに改憲手続き法を廃案に追い込んでいきたいと思います。 |
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(C)日本民主青年同盟 |
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