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学習のページ 「まともに生活できる仕事を」「人間らしく働きたい」交流決起集会が10月27日、おこなわれました。日本共産党の市田忠義書記局長のあいさつを紹介します。(民青新聞11月20日付に掲載)。
■青年のがんばりが社会をうごかしている みなさん、こんばんは。日本共産党の市田です。 先日、NHKがワーキングプアの特集を組み、新聞や雑誌も格差、貧困、ワーキングプアを大きくとりあげ、社会問題化しています。その背景には、いま聞かせていただいた、各地のみなさんのたたかいがあることを実感しています。自然にメディアが取り上げるようになったのではなく、みなさんの奮闘の力でとりあげざるをえなかった。一つひとつのがんばりは小さな力に見えるけれども、そのどれもが人間として当たり前の要求ですし、だれが見ても許すことのできない大企業の横暴勝手なふるまいです。それをみなさんがたが告発しているからこそ、大きな社会問題になったのだと思います。 バラバラではなく、一人ひとりが連帯してたたかう。これこそいま自民・公明の政府、財界が一番恐れていることです。その点で、みなさんの奮闘と努力に心からの激励の拍手を送りたいと思います。 ■“ワーキングプア前提の生産は大問題” 私も先日、参議院予算委員会で安倍首相に、偽装請負などの雇用問題をとりあげて質問しました。 いま、非正規の労働者は1600万人、働いている人の3人に1人、若者と女性では2人に1人で、その8割が年収150万円以下です。生活保護以下の収入しかない世帯数が400万世帯、日本の全世帯の10分の1にのぼります。 なぜこんなことになったのか、そしてどうしたらよいのか。私は国会質問で、もうけのためには、法律を無視してもいいんだ、そういう大企業のモラルハザード、法律を平気で無視するやり方を事実をもって告発し、それを許し、手を貸してきた自民・公明の政治の責任を追及しました。 典型的な例として、ある雑誌に紹介されていた労働者の例をしめしました。 神奈川県内の自動車メーカーで派遣労働者として働いていた人です。時給1200円。工場のラインで塗装の傷やほこりを点検する仕事です。昼夜二交代で、昼間は8時から17時まで、夜は20時から翌朝5時までの勤務が一週間おきに組まれて、休日は日曜だけです。月収は20万円ですが、派遣会社が管理する3LDKの寮に3人で共同生活し、給与から寮費5万円、布団代、共同使用の洗濯機、冷蔵庫、テレビの利用料1万円、水道光熱費1万円、所得税や社会保険料を引かれると、手取りは10万円程度だそうです。 ある日、40度の熱で寝込んだら、派遣会社から「マスクをして仕事しろ」といわれ、倒れたら「もうお前はいらない」と寮から追いだされ、あらたにアパートを借りるお金もなく、ホームレスになったそうです。これは決して特殊な例ではない、氷山の一角だと思うのです。 派遣最大手のクリスタルグループから派遣・請負労働者として製造業の現場で働かされている事業所はおよそ1千ありました。これらの事業所ではおよそ15万人の派遣・請負労働者が働かされていました。 私は、安倍首相に“日本を代表するような大企業の生産現場が、こういう人びとによって支えられていることを、異常だとは思わないか”と迫りました。 安倍首相はこういいました。「いわゆるワーキングプアといわれる人たちを前提に、いわばコストあるいは生産の現状が確立されているのであれば、それは大変な問題であろうと思います」「いまおっしゃったような例が、特定の企業で続発しているということであれば、それは異常だと思います」 たいへん重要な答弁でした。大企業は自分たちの会社が直接労働者を雇用すれば、一人当たり時給で3500円くらいかかります。それを派遣会社に一人当たり2500円で肩代わりさせます。派遣会社はそこから自分のもうけをとって、労働者にわたるのは1千円しかない。これが派遣や請負のしくみです。安倍首相の答弁で、大企業の生産計画を根本から見直さなければならなくなります。 この答弁に財界はすばやく反応しました。私の質問は10月13日の午前中で、その日の夕方にひらかれた財政経済諮問会議で、日本経団連の御手洗会長、請負・派遣を一番つかっているキャノンの代表ですが、「法律を遵守するのは当然だが、これでは請負法制に無理がありすぎる」と法律に問題があるとして、「派遣法を見直してもらいたい」と発言したのです。 労働現場の違法な実態について、“その法律をかえて、違法でないようにしてくれ”。これが御手洗さんの発言でした。安倍首相は国会で、テレビで全国民が注視するもとで、“そういう働かせ方や生産計画は大問題だ”といったんですから、みなさん、その約束を守らせようではありませんか。 ■偽装請負やめさせ、サービス残業の根絶を 安定した雇用を確保するために、当面、二つのことが緊急に大事です。一つは、派遣法に違反した偽装請負をやめさせる、もう一つは労働基準法違反のサービス残業を根絶して長時間労働をなくす、この二つとも、現在の法律に違反したことです。 安倍首相は、“法律に違反しているならば、厳正に対処する”といったわけです。いま、ほとんどの製造業の現場では、派遣法違反の偽装請負があると考えていいと思います。これを告発して、偽装請負だと認めさせる現場でのたたかいが大事です。偽装請負と認定することは、派遣労働だったと認定したことと同じです。そうすると、製造業の場合は1年以上、製造業以外では3年以上、連続して働いた人に、企業は「あなたは、うちで正規に働く意思はありますか」と相手にいわなければなりません。これは法律で義務化させられています。これを徹底的に活用することです。そのとき、企業は嫌がらせをしてきます。しかし、これは絶対こちらが勝てるたたかいです。その嫌がらせを団結でうちやぶることが必要です。 もう一つは、異常な長時間労働の規制とサービス残業の根絶です。「国民生活白書」では、10年後に正社員として働きたい人はどれくらいいるかを調べています。現在、パート・アルバイトの人が10年後、正社員になりたいと考えている人は85%です。一方、正社員に聞くと70%で、3割が正社員をつづけられないとこたえています。ある情報産業関連の製造会社の社員は、月間の残業時間が200時間になるそうです。法律は週40時間労働ですから、1カ月に2カ月分以上の時間働かされている、1人で2人分働いているわけです。これを一人分の労働時間にきちんと守らせ、法律どうりにやらせれば、単純な計算で倍になるわけです。 第一生命のシンクタンクの調査でも、サービス残業をなくすだけで160万人の雇用がうまれるといっています。私たちは、全国の職場でこの二つの無法を一掃するたたかいををよびかけ、たたかいがひろがっています。 ■売上げは世界トップ、給料は30カ国中15位 人間らしい働き方を要求すると、大企業はかならず“正社員をふやすと国際競争力がうばわれて、企業がなりたたなくなる、企業あっての労働者、まずは企業を活性化し、国際競争力をつけないと”といいます。 日本の企業の国際競争力は低下しているでしょうか。経産省・厚労省・文科省が共同編集した「ものづくり白書」では、売上高で見る「わが国企業の世界における位置付け」がしめされています。それによると、主要製造業の世界のトップテンのうち日本企業が、多くを占めています。 たとえば、「電線ケーブル」では10社のうち6社が日本の企業です。「アルミニウム圧延」では10社中6社、「ロボット」では8社が日本企業です。圧倒的な国際競争力を有しています。 また、財界は「日本の賃金は世界のトップクラス」「これが日本の国際競争力を低下させている」といいます。ところが日本経団連の賃金比較にはごまかしがあります。外国の賃金と日本の賃金をくらべるとき同じ基準でくらべていないのです。 日本の賃金を計算するときは、有給休暇などをのぞいた実労働時間で賃金を割って、時間当たり賃金をだしています。アメリカやドイツの時間当たりの賃金を計算するときには、有給休暇もふくめた「支払い対象時間」で割り戻しているのです。だから、時間当たり賃金は当然日本の方が高くなるのです。同じ基準で計算すると、日本を100にすれば、アメリカは104・8、ドイツは137・8、日本は決して高くありません。アメリカ労働省が調査した世界30カ国の「製造業・生産労働者の時間当たり人件費比較」では、日本の製造業の賃金は15位。先進国中、中ぐらいです。世界トップテンを日本の製造業が多く占めているのに、労働者の賃金は世界で15番目です。 国際競争力は賃金コストだけで、決められるものではありません。東京商工リサーチの調査では、企業に「自社の最大の強みは?」という質問をしています。これにたいして「信用力」が54%でトップで、次に「商品・サービス力」「技術力」「ブランド力」とつづき、「価格競争力」はわずか3%にすぎません。つまり企業の国際競争力は総合的な判断で決まるのです。 一方で、国際競争力といいながら、大企業の役員と株主をのふところをふやしています。 法人企業統計の2000年と2005年を比較すると、この5年間で、企業の経常利益は1・5倍、役員報酬は1・7倍、株主の配当金は2・5倍と増加し、従業員給与は0・95倍とへっています。 このことで日経新聞(9月27日付)は、「分配のひずみを正さない限り消費の本格回復は期待できず、景気も早晩息切れしかねない」「従業員を犠牲にした繁栄は長続きしない。従業員は付加価値拡大に見合った正当な配分を受ける権利がある」と書きました。 ■注目集める運動を元気に明るく あらゆる角度から見て、大義は、みなさんの側にあります。安倍首相も事実をつきつけられると、“違法はダメだ”といわざるをえない。ここにわれわれのつよみがあります。一人ひとりバラバラにされて不当なあつかいをされ悩んでいる青年が、全国にはいっぱいいます。そういう一人ひとりに目をむけて、団結と連帯で明るい未来を青年自身の手できりひらこうではありませんか。 |
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(C)日本民主青年同盟 |
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