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5・20全国青年大集会への参加を心からよびかけます

中央常任委員会アピール

この秋とりくみを大きくひろげ、来年5月の雇用集会に集まりましょう

アピール

ネットカフェぐらしの
実態調査――特徴とまとめ


家がなくネットカフェで寝泊まりするいわゆる「ネットカフェ難民」は全国で約5400人――厚生労働省がはじめておこなった実態調査で、深刻で切迫した青年の実態があきらかになりました。「民青新聞」の報道や青年の実態告発をつうじて、政府がついに青年の「貧困」を認め、対策を検討せざるえなくなったのです。


「(青年大集会の)実態調査は貴重」と厚労省関係者

▲「5・20青年大集会」実行委員会の調査はマスコミも大注目(写真は4月27日の記者会見のようす)

「あの調査は貴重でした。『ネットカフェ難民』といっても外見上わからないし、ネットカフェ業界が協力するかどうかもわからない。本人たちに聞くのもむずかしい。マスコミは『たいへんだ』というけど、マスコミだって調査できなかった。そういうときに、あの調査は実態の概要がわかる非常に貴重なデータでした」

厚生労働省の関係者A氏は、「名前は伏せてほしい」と断ったうえで記者にこう語りました。

A氏のいう「あの調査」とは、民青同盟や労組などでつくる「5・20全国青年大集会」実行委員会がおこなった「全国ネットカフェ調査」(4〜5月)。19都道府県のネットカフェに聞き取り調査をおこない、店員や利用者から回答のあった93店舗のうち65店舗で長期滞在者がいることがあきらかになりました。この調査結果をテレビ・新聞が大きく報道。ネットカフェに寝泊りする青年の姿を伝える番組や特集記事があいつぎ、「ネットカフェ難民」の実態をだれも否定できなくなりました。

調査結果は厚生労働省や国会議員にも届けられました。政府はこれまで一度も調査をおこなわず、「ネットカフェ難民」の存在を認めてきませんでしたが、青年の実態告発で状況は一変。調査はもちろん、なんらかの対策を検討せざるをえなくなりました。まさに青年の運動の成果です。

「民新」報道がきっかけ

▲「民青新聞」2月26日付

「ネットカフェに2年」――記者がネットカフェで生活するジュンさん(24歳)にc出会ったのは2月。そのすさまじい実態を「家なし。ネットカフェぐらし――『貧困』打開は待ったなし」(2月26日付)で告発しました。

すると日本共産党の小池晃参院議員の事務所から、「国会でとりあげたい。ネットカフェを案内してほしい」と連絡があり、記者が同行して視察。小池議員が3月15日、柳沢厚生労働大臣(当時)に「実態を調査すべき」とせまり、大臣は「検討する」と答弁しましたが、調査の時期などは明言しませんでした。

その政府の重い腰をあげさせたのが青年自身による全国調査。今回の厚労省の調査発表は、青年が政府をうごかした画期的な出来事です。

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月収10万7千円 相談相手「いない」4割――厚生労働省の調査結果から

正式名称は「住居喪失不安定就労者等の実態に関する調査」。全国のネットカフェ3246店舗への電話調査や、利用者1664人へのアンケート、店舗前での聞き取り調査(362人)などをまとめたものです。

調査によると、平均月収は10万7千円(東京)。高卒以下が8割。6割以上が日雇いで働き、雇用保険や年金未加入は8割、健康保険未加入も7割超です。3人に2人はアパートなどに住みたいと願っていますが、「敷金・礼金などの初期費用が確保できない」などの理由で脱却できず、親や兄弟に「相談できる」人はわずか1割、誰にも頼れない人が4割もいます。ネットカフェを利用しない日は、路上やマック、サウナなどに泊まる人が多数いる事実も浮かび上がりました。

厚労省は、ネットカフェに週3日以上泊まる利用者が全国で5400人(東京23区内2000人、大阪900人)いると推計しています。

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「ネットカフェ難民」国が存在を認めた――生活保護など制度活用/「貧困」生みだす構造にメスを

 NPO法人もやい事務局長 湯浅誠さんにインタビュー

▲湯浅誠さん

――厚労省の調査結果の感想は?

いわゆる「ネットカフェ難民」の存在を国が認めたことは評価します。私たちがそういう人からはじめて相談を受けたのは4年前ですが、いままでずっと社会的には認知されず、存在しないことになっていました。調査したということは国がある程度の責任を認めたということ。一歩前進です。

浮かび上がった実態も、私たちが相談を受けてきた人たちの実態に近い。8割以上が高卒以下。非正規雇用で収入は月10〜12万円程度の生活保護基準以下。4割が相談できる人がいなく、アパートに入るお金もなく保証人もいません。

問題点もあります。調査では週3日以上泊まる人を「住宅喪失労働者」と名づけ、週1〜2日の人を排除している。しかし多くの人がある日はネットカフェに泊まり、ある日は路上やファミレスやマクドナルド、またはサウナやカプセルホテルに泊まるというふうに、転々としているのが現実。週1〜2日だから問題が軽いとは思えません。彼らはともに広義のホームレスです。5400人という数は少ないのではないか。本格的な実態把握が求められます。

住宅保障と生活保障がカギ

――今後必要な対策は?

平均月収10,7万と多くの人が生活保護基準以下の生活を強いられ、憲法25条で保障された生存権を侵害されている状態です。中高年も多く、10年以上の人が3割をこえることからも、早急に対策をうつ必要があります。

とりわけ住宅保障と生活保障です。まず生活保護を適用してアパート入居の初期費用と生活費のサポートをすれば、安心してハローワークに通うことができ、仕事が見つかり生活が安定すれば生活保護からも抜けることができます。また低家賃住宅に入れば宿泊費が浮くので、アパートに住むお金をためることができます。これだけでも相当の効果がある。政府は生活保護や低家賃住宅などの既存制度を積極的に活用すべきです。

路上生活者は小泉政権以降に加速化

――「5・20全国青年大集会」実行委員会で湯浅さんと一緒にネットカフェ調査をしましたね。

あれは本当にむずかしい調査だったと思います。自分で参加してみてたいへんさがわかりました。でも民青同盟や首都圏青年ユニオンの人たちの努力で一定数の調査がおこなわれ、それがマスコミ報道で一気に社会化されたことで、政府も存在を認めなんらかの対策をしなければいけなくなった。一人ひとりのサポートにとりくみながら、同時に社会問題としてうったえていくことが大事ですね。

家を失い路上に出てくる人たちは以前からいましたが、小泉政権以降に加速化しました。バリバリ働ける若い人が食えないところまで追い込まれているのは異常です。ホームレスや「ネットカフェ難民」への対策はもちろん必要ですが、いわば対症療法。「マスコミに騒がれたから傷口に絆創膏(ばんそうこう)を貼ろう」というのではなく、そうした人たちをうみだしてしまう構造にメスをいれる対策が必要です。

――ありがとうございました。

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「ネットカフェとマックで半年生活」

▲「民青新聞」がとりくんだネットカフェ調査のようす(07年2月)

「食事は1日1回。食費は500円。いつもバッグ2つを持ち歩く。面接のときだけロッカーを使う。親や兄弟とはけんか別れ。1年半連絡をとっていない」

民青同盟福岡県委員会は8月、北九州市立大学法学部の楢原真二教授や労働組合と協力し、ネットカフェ調査を開始。マクドナルドで出会ったBさん(30歳、男性)の実態は衝撃でした。

Bさんは高校卒業後、正規の仕事で休みなく働いたものの会社が倒産。次の職場も人間関係のこじれで退職し、自動車関係の工場に住み込みで働くようになりました。しかしその仕事も"もう若くない"という理由で契約を切られ、寮を出て半年前からネットカフェやマクドナルドを寝床にするようになったといいます。

「お金があるときはネットカフェ。ないときはマック。朝4時に清掃で追いだされると別の店に移動する」というBさん。「明日、工場の派遣の仕事の合否がでる。社会保険があって毎月お金が入るなら派遣でもなんでもいい」と話しました。

対話した小林解子副委員長は、「声をかけてもなかなか足が止まらない。深刻な人ほど自分を責めて一人で悩んでいます。だからこそ私たちが対話して、『あなたが悪いんじゃない』と知らせることが大事。さらに実態をつかみ県や市に届けていきたい」と話します。

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「小泉難民」の声も――大企業中心の政治をかえよう

厚労省関係者A氏の話はつづきます。「ここだけの話ですが、『小泉難民』って呼んだらどうか、っていう声も聞くんです。まぁ、小泉改革の影響でうまれたということで…」

自民党政治のもと、1999年の派遣自由化や2003年の製造業への派遣解禁などで非正規雇用が激増しました。多くの青年が、生活保護基準以下の「ワーキングプア」で、短期間の細切れ契約をくり返す不安定雇用となりました。「ネットカフェ難民」の背景にこの雇用破壊があることは間違いありません。

これは、1995年に日経連(現・日本経団連)が発表した「新時代の『日本的経営』」報告の筋書きそのまま。"長期雇用の正社員は一部に限定し、あとは有期雇用の契約社員と、いつでも切れるパートや派遣にして利益をあげよう"というのです。

この路線を忠実にすすめたのが小泉政権でした。安倍・自公内閣もその政治路線をつきすすんでいます。大企業・財界の利益のために青年を犠牲にする政治をかえることがどうしても必要です。

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多彩な運動ひろげ、政治かえる仲間の輪を大きく

▲山梨青年ユニオンでとりくまれた学習会のようす(7月)

政府は、「住み込みで働ける就職先の紹介や、NPOに委託しての生活相談や住宅相談をおこなう」と、対策にふみだすことをあきらかにしました。実効ある対策がさらにもとめられますが、調査すらしなかったところから見れば大きな前進です。私たちのとりくみが社会をうごかし、政府をうごかしてきたことに確信をもって、運動をひろげるときです。

いま各地で、青年ユニオンをつくるとりくみや、自治体や議会への要請行動、県の青年雇用集会などのとりくみがひろがっています。8月に結成された「岩手青年ユニオン」で執行委員長になった永山梨香さんは、「ちょっと前まで、『時給680円で安いけど、自分はたいした仕事できないしこんなもんかな』って思ってたんですよ。仲間が『永山さんが悪いんじゃない』っていってくれて、政治が原因にあることも学んで、『かえていけるんだ』って気づいたんです」と話します。

班や地域で、仲間と青年の実態を集めながら悩みの原因や解決の展望を学び、「政治をかえて若者の未来をひらこう」という青年の輪を大きくひろげましょう。アンケートと「黒書」で実態を告発するとりくみ、青年ユニオンや地域のネットワークづくり、日本共産党と協力して議会や地方自治体にはたらきかけるとりくみなど、多くの青年と力をあわせてとりくみましょう。

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