高校生×国会議員座談会 10代の声で政治を変える

7月の参議院選挙で初めて18歳選挙権が実施されます。新たに約240万人が有権者となり、大学生や高校生の若い世代が政治や選挙にどう関わっていくのかが注目されています。5日、日本共産党参院議員の吉良よし子さんをゲストに、高校生同盟員と座談会を行いました。高校生の願い、政治や社会への思いを交流しました。
(高校生は仮名、松浦裕輝記者)

学費値下げや戦争法廃止など高校生の願いを吉良さんと交流した

学費値下げや戦争法廃止など高校生の願いを吉良さんと交流した

投票への期待と戸惑い
自己紹介
コーキ(高3) 今年の参院選では選挙権はないですが投票に行きたい。人としゃべるのが好きなので活動が楽しい。
とねこ(高2) 民青には5月に、政治とか今の世の中のことを知りたいと思って入りました。
あびー(高2) ハンドボールをやっていて、すごく楽しいですが、活動との両立が悩ましいところです。
吉良 私は今でこそ国会議員(2013年7月の参院選で東京選挙区から選出)ですが、高校時代は閉じこもるタイプでした。当時一番心に残っているのは九州の諫早湾の干拓事業です。貴重な生態系を壊すなと反対運動が広がりましたが、政府と県が強行してしまいました。それを見て、「地元の人たちがこんなに怒っているのに、何でこんなことができるんだろう」と、高校生だった私は現地には行けず悔しい思いをしました。だから、活動する上で絶対に現場に行こうと決めて、東日本大震災が起きた時は泥かきボランティアに行ったり、反原発運動のデモも一人で参加したり、とにかく自分の意思を示すことが活動の原点になっています。
選挙権どう思う?
吉良 今年の参院選から18歳選挙権が実施されます。みんなは突然だなという感じがしましたか?
あびー 何かポンと出てきて、すごい急だなと思った。
とねこ 18歳ってまだ高校生とか大学生で、成人もしていないのに選挙に行っていいのかな…。
吉良 そうですよね。結構戸惑いの声も聞くんです。18歳選挙権は自民党が憲法を変えたいというところから始まっているんです。憲法を変えるための国民投票法で投票できる年齢を18歳に決め、それに併せて選挙権年齢も引き下げられました。安倍首相が憲法を変えたいからと拙速に進められた側面はありますが、18歳から選挙できるというのは重要な権利の拡大なんです。日本共産党は党創立以来実現を求めてきました。コーキくんが「投票に行きたい」と言うように、政治に少しでも興味を持てば「自分も一言言いたい」という人はいっぱいいるわけです。
コーキ 若者って選挙とか政治に関心が低いから、「何となく」で自民党の票が増えればいいと思ってやってると思っていた。でもSEALDs(シールズ=自由と民主主義のための学生緊急行動)とかT-nsSOWLが出てきて、各地でも高校生が立ち上がっていて「ざまぁみろ」と思う。そんなにばかじゃないぞと言ってやりたい。

政治を身近に

▲国会前抗議行動などで声を上げ続けてき たT-nsSOWLのメンバー(3月28日、東京)

国会前抗議行動などで声を上げ続けてきたT-nsSOWLのメンバー(3月28日、東京)

とねこ 政治はすごい偉い人が全部決めちゃうイメージ。政治について全然知らなくて、選挙で誰に投票したらいいのか分からない。学校でも全然やらないので不安です。
あびー 現代社会の授業では政党の党首の名前を書くだけで、「つまんないな」と。18歳で選挙に行くのに何も分からない。消費税を上げるというけど、他の国はどうなんだろうとか、「福祉に役立てます」と言うけど、本当に役立っているのかとか学校で教えてほしい。若者憲法集会で、「政治=生活」「自分の生活を充実させる、より良いものにするために選挙に行く」と学んで、「そうだな」と思ったんです。私の父は介護士で給料安いけどすごい重労働。腰にずっとサポーターを巻いていて「大変そうだな」と思ってる。家でストレスをためているのもすごく嫌だ。劣悪な環境は(政治で)改善できると思う。自分たちの生活と政治は結び付いているし、私は身近に感じています。
コーキ 学校では政治的な意思を持つことが何か悪いことのような雰囲気がある。僕はT-nsSOWLをずっとやっていて知られているから、先生からも「君の発言は偏っている」と発言を止められたりする。クラスのラインでデモに誘ったらグループを退会させらたこともある。
一同 それはひどいね。
コーキ 政治と距離が遠いんだなと思った。学校で政治の教育がされれば、絶対に興味持ちますよ。
吉良 18歳選挙権は政治と自分とを遠ざけられてきた青年の意識を変える転機になり得ると思います。高校生から投票できるということは学校生活に政治が関わってくるわけです。そのためには、高校生の政治・選挙活動の自由がちゃんと認められなければいけません。思想良心の自由を脅かす「届出制」(学校に事前に活動を届け出る)は非常に問題です。自由に積極的に10代から政治活動に参加できるようにすべきだと国会でも追及しています。
コーキ ドイツでは先生にも自分の意見を発言することが保障されていて、その代わり生徒の意見を誘導してはいけないと決められている。
吉良 いろんな意見があるのは当然で、先生がなぜその意見なのかも知りたい。先生自身やその反対の立場も紹介して、その上で「おかしいな」と思ったら生徒がさらに調べるということになればいいと思います。そういうふうにしていかないと投票率は上がらない。むしろ18歳選挙権を機に政治参加をぜひ広げていきたいですね。(2面につづく)