街頭アンケート 18歳選挙権 主権者として求めるもの

編集局は、今年初めて実施された18歳選挙権について「選挙に行った?」「選挙権があったら行ったと思う?」「もっとしてほしいことは?」などの項目で街頭シールアンケートを実施しました。「大事だと思うけどよく分からない」「権利だから行かなきゃもったいない」―。社会をつくる主権者として高校生が求めているものは何かを考えます。    (文中は仮名)

▲街頭でシールアンケートに答える高校生(8月23 日、原宿)

▲街頭でシールアンケートに答える高校生(8月23日、原宿)

18歳選挙権で政治との距離縮まる
今年の夏、参議院選挙と東京都知事選挙という二つの大きな選挙が行われました。新たに約240万人が投票権を得た参院選。総務省の推計では18歳の投票率は51・17%となり全体の54・70%を下回ったものの30%台と推計される20代の投票率を大きく上回る結果となりました。
6面3編集局が行ったアンケート調査(8月23・24日渋谷、原宿で実施。51人が回答)では「参議院選挙、東京都知事選で投票には行きましたか?」「もし投票権があれば投票に行きましたか?」という問いに51人中34人の高校生が「行った」と答えました。「18歳選挙権で学校の友だちとも選挙の話をしていた」(3年、女性)「高校生も投票で意見を言えるようになったのはすごくいいこと」(1年、女性)「若者に政治に関わってほしいということだと思うし、投票には行く」(17歳、女性)など選挙権年齢の引き下げが高校生と政治との距離を近づけ、主権者としての思いや政治に関わりたい思いを育んでいます。
「行かない」「分からない」という高校生からは「自分が投票したからって変わらない」(2年、女性)「誰に入れたらいいか分からない」(16歳、女性)「今はぴんとこないから考えられない」(2年、女性)などの声が出され、自分が1票を投じることへの不安や模索があることが分かりました。一方で、多くの高校生から「投票することが社会を変えることにつながる」という声が出されました。恵美子さん(16)は「必ず投票に行っている」という両親の姿を見て「『選挙に行くことは大事』という考えが小さいころからあった」と言います。「自分一人だと変わらないかもしれないけど、友だちに声をかけて、みんなで動けば声も大きくなるから国に届くと思う」

 

選挙のこと真剣に考えたい
「分からなかったから親に言われた人に投票した」(3年、女性)「どこで政策について聞けばいいのか分からない」(2年、男性)という声も聞かれました。投票するに当たって「もっとこうだったらいいなということ」を聞いた質問では7割弱の高校生が「学校でもっと学んだり、話し合いたい」と答えました。「投票に行かなかったと思う。自分には関係ないかなって思っちゃう」と答えた早紀さん(1年)も「学校は身近な所だから、学校で教えてくれたら興味を持てる」と言います。「選挙とかよく分かんないけど、知りたい」(2年、男性)「友だち同士では話す機会がないけど、学校だったらみんなで話せる」(1年、女性)など選挙権のあるなしに関わらず、多くの高校生の中に政治や選挙について「もっと知りたい」「真剣に向き合いたい」という思いが広がっています。
6面2 「政治に実現してほしいこと」を聞いた質問では高校生の切実な願いが出されました。「辞めたいのに辞めさせてもらえない友だちがいる」(3年、女性)などの実態が出された「ブラック企業、バイトの根絶」に3割が回答。同じく3割が回答した「学費値下げ、給付制奨学金の創設」では、「今まさに大学選びをしていて、学費が安いという点も選ぶポイント。もっと安くなってほしい」(3年、女性)「進学を考えていて不安。『できるだけ国公立大学に行って』と親に言われる」(2年、女性)などの声が出されました。楓さん(2年)は「自分がやりたいことを決めてそれに向かって学びたいことがあるのに、お金の問題で学べないのはすごく残念。外国は充実しているイメージがあるから日本もそうなってほしい」と話しました。
参院選では昨年強行採決された、自衛隊の海外での武力行使を可能にする「戦争法(安保法制)」も争点になりました。「戦争法の見直し、廃止」にシールを貼った和也さん(1年)は「(戦争法が)決まった時にびっくりした。重要な法案なのに中身を知らないうちに決まってしまった。もっと中身の話をしてほしかった」と不満を口にします。日本で投票率が低いことを心配する和也さんは「学校でもっと話せるといい」と言います。「僕たちの意識が変われば変えられることはあると思う。もっと身近なところで政治の話ができたらいい」

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